多発性硬化症(MS)に関する「あ行」の用語解説

 
  • 異常感覚(いじょうかんかく)
    感覚神経に異常が生じた際にみられる、うずき、冷え、しびれ感などの症状を異常感覚といいます。人によってみられる症状はさまざまです。
  • 一次進行型MS(いちじしんこうがたエムエス):Primary Progressive Multiple Sclerosis:PPMS
    発症してから、長期にわたって徐々に病状が進行するタイプのMSです。徐々に悪くなっていく場合と、病状の進行が一時的に止まったり、わずかに良くなる場合があります。欧米では約15%がこのタイプですが、日本人には比較的少ないタイプです。
  • 遺伝的素因(いでんてきそいん)
    親から遺伝子によって受け継いだ体質的要因のことで、ある病気になりやすい体質のことをその病気の「遺伝的素因」といいます。遺伝的素因があれば必ず発病するわけではなく、多くの場合は環境的要因など何らかの発病のきっかけが存在します。
  • 遺伝病(いでんびょう)
    親から受け継いだ遺伝子に異常があるために起きる病気のことをいいます。
  • 医療受給者証(いりょうじゅきゅうしゃしょう)
    難病医療費助成制度の申請手続きを行い、認定がおりると医療受給者証が交付されます。受給者証の「疾病名」欄に記載された疾病について保険診療を受けた場合に使えます。医療受給者証の有効期間は原則1年以内で、その後も引き続き医療費の助成を受けたい場合は更新手続きが必要です。

 
  • ウートフ徴候(ウートフちょうこう)
    入浴や感染などで体温が上昇したときに、MSの症状が一時的に出現したり悪化したりすることがあります。これをウートフ徴候といい、温浴効果ともいわれます。
  • 運動失調[協調運動障害](うんどうしっちょう[きょうちょううんどうしょうがい])
    運動の量や速度などの調整、平衡の調整や姿勢の制御を行う小脳が損傷されて、これらの運動がうまくできなくなることです。運動失調が起きると、腕や脚の位置、体の姿勢などがうまくコントロールできなくなります。代表的なものに、歩行のバランスがとれず、歩きにくくなる失調歩行や文字が書けない、絵が描けないなどの症状があります。

 
  • 嚥下障害(えんげしょうがい)
    物が飲み込みづらくなる障害のことです。脳幹に障害がある場合に起こることがあります。
  • 炎症(えんしょう)
    有害と判断した物質に対し、体が起こす排除反応の総称です。反応を起こした部分が赤くなったり、熱をもったり、腫れや痛みのような症状が起こります。

 
  • オリゴクローナルバンド
    髄液を検査して免疫グロブリン(IgG)を染色すると、血液中ではみられないバンドと呼ばれる反応が出ます。これをオリゴクローナルバンドといいます。MSを診断するための検査のひとつで、欧米ではMS患者さんの大半でこのオリゴクローナルバンドがみられますが、日本ではMSと診断される患者さんでも、半分以下でしか検出されません。